生保・損保

日本生命保険協会には1995年現在、31社が加盟し、大阪には、日本生命、住 友生命、大同生命の3社が本社を置いている。日本における生命保険の普及率 は高く所帯加入率は95%に達する(1994年)。保有契約高は94年度末合計で 2,098兆円で、世界第1位である。これを国民1人当たりにすると1,677万円に なる。
また、94年度の収入保険料は、30兆円、保険金等の支払は13兆円である。急速 な高齢化を背景として、個人年金の伸びが著しく、94年度末の保有契約件数は、 1,367万件となっている。一方、合計178兆円の総資産を、企業や個人への貸付、 株式・公社債などの有価証券投資、不動産投資などで運用している。また海外 でも、国・公共機関・企業への貸付、有価証券投資、不動産投資などを幅広く 行っている。主な資産の残高(94年末)は、貸付金67兆円、有価証券79兆円、 不動産9兆円などである。
日本損害保険協会には、27社が加盟し、大阪には2社が本社を置いている。国 内契約高は94年度で計15,628兆円。元受収入保険料は合計10兆7601億円で、 アメリカに次いで世界2位。内訳は、傷害保険が29%、自動車保険が32.6%、 火災保険が18.8%となっている。関西には中小の輸出関連企業が多いため、 貨物海上、運送保険の比率が比較的高い。産業の発展にともない、損保の引 き受けるリスクは巨大化している。例をあげると、精油所3,600億円、原子力 発電所1,600億円などとなっている。自然災害による保険金の支払いも高騰し ており、91年の台風19号の際は、計5,680億円、95年「阪神・淡路大震災」で は760億円(地震保険のみの支払額)に達している。このため、総資産28兆 4598億円(94年度末)の運用も、効率化を目指している。内訳は、有価証券に 48.9%、貸付金23.1%などとなっている。